2024年6月17日 (月)

自分にもCUDAが動かせました

最近「謎のAI半導体メーカー」nVIDIAのグラフィックスボードでPixInsightのプロセスBlurXTerminator(BXT)が高速化できるという情報をよく見かけます。グラフィックスボードに乗っているチップは映像処理に非常に高度な演算機能を持っているので、それでCPUが行う演算の肩代わりをさせようという技術です。そんなことができると聞いたのは9年前で、GPUコンピューティングと呼ばれていました。お客さまがそれをやってみたいということで相談を持ちかけられたのですが、私もほとんどわからず、おぼろげに調べてとにかく高度なプログラミング知識が必要で、自分でコードを書けるレベルでないと無理そうだということがわかったくらいです。ですので自分にはとうてい縁の無い技術で、BTXの高速化といってもできっこないと思い込んでいました。しかしネットを見ているといろんな方が導入しているので、もしかしたら自分でもできるのではないかと調べてみることにしました。そうしたらプログラミング知識とかは必要なく、多少OSをいじる程度のことでできそうなのがわかりました。いろんなサイトを覗いて情報を集め、その通りにやったら成功。試してみたら私の場合BXTの処理が3倍くらい速くなりました。グラボは一昔前のGeforce GTX 1050 Ti 4GBでさほど性能がいいものでもないし、1分半掛かった時間が30秒になった程度なので大きな恩恵があるわけではないのですが、ともかく自分でもCUDAが使えたと言うことがうれしいです。

Pngwing

使うための導入の仕方は諸先輩の方々のサイトで取り上げられていますので私が記すことでもないのですが、情報が分散していたり、冗長な情報も多いのでごくごく簡単に自分のための備忘録として書いておきます。細かくは書きません。OSが多少いじれて、PIの知識のある方ならわかると思います。各用語の意味はわからなくてもおまじないだと思ってください。

まずはここを一通り見ておいてください。英語ですが、日本語に翻訳するとわかりやすいです。ただ、少し情報が古いようです。

  • このNVIDIAのサイトからCUDA Toolkitをダウンロードしてインストールします。バージョンをメモしておきます。以下(CUDAのバージョン)にはご自身でインストールされたCUDAのバージョンを入力します。
  • このNVIDIAのサイトからcuDNNをダウンロードします。アカウント登録が必要になります。CUDAのバージョンによる違いやZIP形式とEXE形式がありますが、適切なものをダウンロードして解凍します。
  • 解凍されてできたフォルダ内のbinフォルダの中身を「C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\(CUDAのバージョン)\bin)」にコピーします。
  • zlib DLLをダウンロードしますが、RC-ASTROのサイトからはリンクが切れています。 このサイトからダウンロードします。ファイルに直接リンクされていますのでご注意ください。
  • zlib DLLを解凍し、その中のdll_x64フォルダの中の「zlibwapi.dll 」というファイルを「C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\(CUDAのバージョン)\bin)」にコピーします。
  • TensorFlowライブラリをダウンロードします。ここが直リンクになります。
  • 解凍してできたフォルダ内のlibフォルダにある「tensorflow.dll 」を「C:\Program Files\PixInsight\bin」にコピーしますが、その前に同じファイルがありますので上書きせず、いつでも戻せるように「tensorflow.org」とでも名前を書き換えておきます。
  • Windowsの環境変数を書き換えます。スタートメニューで右クリック → システム → システムの詳細設定 → 環境変数のボタンを押します。
  • ユーザー環境変数(上のボックス)の新規ボタンを押し、新しいユーザー変数として「変数:TF_FORCE_GPU_ALLOW_GROWTH」「値:true」で追加します。
  • ユーザー環境変数のPathを編集します。Pathを選択し、編集ボタンを押します。新規ボタンを押し「C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\(CUDAのバージョン)\bin」を追加します。
  • システム環境変数(下のボックス)新規ボタンを押し、新しいシステム変数として「変数:CUDA_PATH」「値:C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\(CUDAのバージョン)」で追加します。
  • もう一つ、「変数:CUDA_PATH_(CUDAのバージョン)」「値:C:\Program Files\NVIDIA GPU Computing Toolkit\CUDA\(CUDAのバージョン)」も追加します。
  • PixInsightを起動し、次のリポジトリを追加してアップデートします。「https://www.rc-astro.com/TensorFlow/PixInsight/GPU/」

以上ですが、環境変数についてはわかりづらいのでスクリーンショットを貼っておきます。

Sukusho2

Sukusho1

導入前と導入後でどれくらい速くなったかをお試しください。数倍速くなっていれば成功です。なお、記述に間違いがあった場合はご容赦ください。参考にされるかたはあくまでも自己責任でお願いします。導入後OSに不具合が起こったり、PIが起動しなくなったとしても責任は負いかねます。

 

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2024年6月16日 (日)

りゅう座の銀河NGC6503

りゅう座の銀河NGC6503です。

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HD800+0.7倍レデューサー(約1400mm)、ASI533MM Pro(約-10℃)、NINA、RGB合成(R GAIN100 450秒×8枚 ビニング1)、(G GAIN100 450秒×7枚 ビニング1) 、(B GAIN100 450秒×8枚 ビニング1)、EQ6PRO、TOAGでオフアキ、ガイドカメラQHY5III178M、PHD2 Guiding、PixInsight、Photoshop CS6で画像処理

今の季節夜が短いので3晩掛けて撮りました。IRパスフィルターを付けてL画像も撮ったのですが、コントラストが逆に低くなりあまり良くないのでRGBのみにしました。Bにでっかいゴミが付いていたので、いろいろ工夫して消しました。かなり苦労しましたが、できることがわかったので、これからフラットでも消せないゴミがあったときなんとかなりそうです。

結構地味な銀河です。M31の小型版にも見えますが、渦巻き構造がはっきりしないので私はNGC253の小型版に見えます。もうだいたい春から夏の銀河は撮ったので、これが最後でしょうか。メジャーなものでも去年撮ったものはあえて撮りませんでした。来年はまたそれらも取り直してみようと思います。

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2024年6月14日 (金)

太陽の変形

二週間前に引き続き、今日も村上に仕事でした。16時頃には解放される予定でしたが、思わぬトラブルで18時までかかってしまいました。のんびり寄り道でもして帰ろうと思っていたのですが予定が狂ってしまいました。まっすぐ帰るしかありません。でもこんなこともあるかと、お土産は来る途中で乙宝寺前の乙まんじゅうを買っておきました。せっかくなので夕日が沈む頃海に出てみました。この季節は新潟市内では夕日は佐渡に沈むのですが、ここでは海に沈みます。透明度も悪く、もやがありますが、太陽がなんか変形しています。以下、枚数が多いですがその変化の様子をならべてみました。

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下に伸びていったかと思ったらお椀のようになり、上部が爆発したように見え、沈んでいきました。グリーンフラッシュは見えませんでした。四角になるかと期待しましたが残念ながらそうはなりませんでした。でも初めて見るような形なので珍しいと思って記録としてアップしておきます。こんなことがあるから夕日の撮影は止められません。

 

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2024年6月11日 (火)

放射状の雲

今日の夕方、散歩中に見た光景

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きれいな夕焼け雲です。よく見ると太陽から放射状に広がっている感じ。偶然なのか。それとも太陽との何らかの因果関係があるのか。ただ私がそう見えているだけなのか。理由はなんであれ、不思議で美しい光景です。

スマホカメラはあんまり信用していなかったのですが、散歩中のスナップはほぼスマホで撮るようになりました。コンデジを持ち出すこともありますが、なんらかの目的があるときのみ。ましてや一眼レフを持ち歩くことはありません。この間久しぶりにヨドバシカメラを覗いてみたのですが、コンデジの展示がほとんどありません。あるのは高級一眼レフかミラーレスがほとんど。コンデジはわずかにSONYの高級のやつとか、現場記録用のやつとか低価格のお手軽カメラくらい。もう絶滅危惧種なんですね。今使っているのが壊れても買うものがありません。時代の流れとはいえ、さみしい限りです。

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2024年6月 8日 (土)

キャッツアイ星雲・・・に見えない

7日は久しぶりに晴れました。といってもここ数日そこそこ晴れていたようなのですが、夜中過ぎに急に雲が無くなったりとか一晩中晴れていたことはなかったみたいです。夏至に近いので撮影時間も短く、あまり撮る気になれませんでしたが、この日はずっと晴れていそうな雰囲気だったので久しぶりに撮影してみました。

キャッツアイ星雲NGC6543の外側

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HD800+0.7倍レデューサー(約1400mm) 、ASI533MM Pro(約-10℃)、撮像ソフトNINA、A(GAIN100 450秒×16枚 ビニング2) O(GAIN100 450秒×12枚 ビニング2) ZWO EAFでオートフォーカス、EQ6PRO、TOAGでオフアキ、ガイドカメラQHY5III178M 、PHD2 Guiding、PixInsight 、Photoshop CS6 で画像処理、ややトリミング

AOO合成です。キャッツアイ星雲といえば中心部の猫目に見えない猫目構造で有名ですが、それよりも外側に広がる青雲が美しいことが最近知られてきたみたいです。ナローだと結構よく写ります。もうこれはキャッツアイ星雲として見ることができません。

近年こういうのがいろいろ見つかっていますね。自分でも見つけてみたいですが、見つけたと思ってもだいたい誰か先に見つけてしまっているというパターンになることでしょう。

 

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2024年6月 7日 (金)

細すぎる月

昨日は新月でした。今日の月齢は0.6だそうです。今まで月齢1以下の月は見たことがありません。ステラナビゲーターでも細すぎて表示しません。果たして見えるのか、若干薄雲がありそうですが、透明度は良さそうなので海に出てみることにしました。いつもの四ツ郷屋浜ですが、なんと人が多い。いつも三脚を構える監視小屋脇とか展望階段とか先人に占拠されています。キャンプテーブルまで出して優雅に夕日を眺めている人もいます。そういう人たちの脇に機材構えるのは苦手なので、少し離れた道ばたに構えました。砂地は好きじゃないですが仕方ありません。ちょうど日没時でした。太陽でアライメントして月に向けましたが日没直後は全く見えません。経験的に月齢1の月は日没後20分くらいから双眼鏡で発見できるようになります。そのとおりの時間にやっと見つかりました。細すぎます。望遠鏡ではなかなか導入できません。日没から30分くらいでようやくカメラの視野内にとらえることができました。

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mini Borg 60ED+1.4倍エクステンダー+2倍テレプラス(約980mm)、EOS 60D

日没後40分くらいでやっと肉眼で見えるか見えないかくらい。やっぱり難物です。でもこういう難物を狙うのが好きです。

最近いろいろ理由を付けてなかなか外に撮影に出かけなくなりましたが、やっぱり出かけようと思います。認知症防止のためです。最近ネットで読んだ記事によると、脳トレとか楽器演奏の反復作業はいくら頭や指先を使うといっても防止にならないそうです。効果のあるのは新しい刺激に触れることなんだそうです。ただの散歩でも同じコースではなく、別なコースであちこちきょろきょろ見て回りなにか面白いものを発見するのがいいのだとか。楽器演奏も今までやったことがないものをやるのがいいのかもしれません。外に撮影に出るといろいろな現象を観ることができますし、道中のドライブも刺激があります。危ないからと職場と家の往復だけの日常ではなく、冒険(?)も大事なのかもしれません。

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2024年6月 1日 (土)

帰ってきた大黒点

大規模フレアと低緯度オーロラをもたらした大黒点が一周回って帰って来ました。

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だいぶ衰えていますね。さすがにあのフレアを出す元気はないことでしょう。

また太陽面はおとなしくなったみたいですが、この先再びオーロラを出現させるような黒点は出るのでしょうか。この間のオーロラの写真はやっぱり限りなく怪しいので、次に予報が出たら今度こそ万全の体制で臨みたいと思います。

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2024年5月31日 (金)

工場見学

今日は仕事で村上市へ行ってきました。いつもは新潟市周辺をうろうろしているだけなのでたまに市外に行くことがあるとドライブ気分でうれしくなります。そういう時はだいたい約束の時間を夕方近くにして、終わっても職場に戻ることなく道草できるように予定を組みます。終わったのは17時。まずは村上にくると必ず寄る、クレープ屋さんの村恭で家族にお土産を買います。まだ18時前です。日没は19時、明るいのでまだ帰る気になれません。そうだ、一度ブログネタに撮ってみたかったケンコートキナーの胎内工場に行ってみよう。スマホで住所を調べ、ナビに登録。時々通りかかって、こんなところに、と思ったりするのですが、普通は通ることはない道です。どういう時に通っていたか思い出せません。近くに公園の駐車場を発見。そこに停めて10分くらい歩きます。

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なんと、サイトロンの工場になっているではないですか。そういえば天文雑誌の広告で見たような。あまりよくわからなかったのですが、調べたらサイトロンとケンコートキナーはグループ企業なんですね。ここがサイトロンの工場になったのは1年くらい前のようです。

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ケンコー時代の社名プレートも残っていました。建物のロゴにKenだけが残っています。

私が以前胎内星まつりでSEⅡ赤道儀を買ったとき、箱に貼ってあった宅配便の送り状がここになっていました。ここに一旦入ったもの、もしくはここで組み立てたものを星まつり会場に持ってきたということなんですかね。望遠鏡メーカーの工場が星まつり会場になっている胎内にあるというのは単なる偶然なのか、それともなんらかの意図があったのか、知りたいところです。どんなものを作っているのでしょうね。星まつり会場の近くということでサイトロン製品の展示が充実すればうれしいのですけど。  

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2024年5月29日 (水)

晴れてるけど画像処理

今、晴れています。月が出るのも夜半過ぎ。撮影できないことはないですが、やる気が出ません。このところ立て続けにいろんなことが起こって趣味を心から楽しむことができません。梅雨前の貴重な晴れ間でもったいないですが、今日は休みます。25日に撮影した画像が未処理でしたのでさくっとやってみました。

へび座の球状星団M5です。

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HD800+0.7倍レデューサー(約1400mm)、ASI533MM Pro(約-10℃)、NINA、LRGB合成(L GAIN100 300秒×16枚 ビニング1)、(R GAIN100 300秒×8枚 ビニング1)、(G GAIN100 300秒×7枚 ビニング1) 、(B GAIN100 300秒×8枚 ビニング1)、EQ6PRO、TOAGでオフアキ、ガイドカメラQHY5III178M、PHD2 Guiding、PixInsight、Photoshop CS6で画像処理

M13に次ぐ大きさです。これもなかなか見応えがあると思います。シーイングが悪かったのか、元画像のはボテッとした星ですが、BXTは強力ですね。嘘っぽい気がしないでもないですが、観賞用ならいいんではないでしょうか。

来週あたりは元気になると思いますが、懸案はまだ終わりそうにありません。早く心晴れ晴れと趣味に没頭できる日がくればと願っています。

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2024年5月27日 (月)

コンサートに行ってきました

日記なので興味のないかたはスルーしてください。昨日の日曜日、コンサートに行ってきました。オーケストラです。演目はジョン・ウィリアムズの映画音楽です。人生で経験してみたかったもののひとつです。首都圏では結構たくさんされているのですが、新潟では滅多になく、知る限りでは初めてではないかと。新聞で公演を知り、チケット発売日に即購入しました。おかげで結構いい席で観られました。20世紀フォックスの映画のオープニングファンファーレから始まり、一曲目のスーパーマンのテーマが流れたときは感涙ものでした。ジョーズ、ハリーポッターと続き、ジュラシックパーク、スターウォーズはもちろんです。これがなければ絶対観客は満足しないインディージョーンズはアンコールでした。クラシックのコンサートはあまり行かないのですが、これだけはどうしても行ってみたかったです。新潟でやらなければ遠征しようとまで思っていました。ともかくこのところ低緯度オーロラなど、人生で一度は見てみたかったものが実現しています。あとは皆既日食でしょうか。

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